冬の風呂場が一番危ない|50代から知っておきたいヒートショック対策

体型・健康

冬の入浴中に起きる事故は、交通事故の死者数を上回るとされています。しかも被害に遭うのは、持病のない元気な中年以降の人が大半です。「自分は大丈夫」と思っている人ほど当てはまるので、仕組みだけでも知っておいてください。

ヒートショックとは何が起きているのか

暖かい部屋から寒い脱衣所・浴室へ移動し、そこから熱い湯に入る。この短時間の温度差で血圧が大きく上下することを指します。

場面体に起きること危険
暖かい居間から寒い脱衣所へ血管が縮んで血圧が急上昇脳や心臓の血管への負担
服を脱ぐさらに血圧が上がるここが最初の山
熱い湯に入る血管が広がり血圧が急降下意識が遠のく
湯船で温まる血圧が下がったまま眠気・のぼせ
立ち上がるさらに下がる立ちくらみ・転倒・溺水

誤解されがちですが、直接の死因は溺水であることが多いとされています。心臓発作で倒れるというより、湯船の中で意識が薄れ、そのまま沈んでしまうという経過です。だからこそ、湯船の中で起きたときに気づいてもらえるかどうかが分かれ目になります。

危ないのはどんな人か

  • 熱い風呂が好き:42度以上を好む人は、それだけで血圧の振れ幅が大きくなります
  • 長風呂:15分を超えると体温が上がりすぎ、のぼせやすくなります
  • 飲酒後に入る:もともと血圧が下がっている状態に、さらに下げる要素を重ねることになります
  • 高血圧・糖尿病・脂質異常で治療中:血圧の調整が効きにくくなっています
  • 一番風呂:浴室が温まっておらず、温度差が最大になります
  • ひとりで入る時間帯:異変に気づかれるまで時間がかかります

いくつ当てはまるでしょうか。「熱い湯・長風呂・晩酌のあと・一番風呂」がそろっている人は、条件としては最も危ない側です。中年男性にはかなり多い組み合わせだと思います。

今夜からできる7つの対策

  • 脱衣所を暖める:小型ヒーターを入浴の10分前に入れておく。いちばん効果が大きい対策です
  • 浴室を先に温める:浴室暖房がなければ、シャワーを高い位置から1〜2分出しておくだけでも湯気で温まります
  • 湯温は41度以下:物足りなく感じても、慣れます
  • 入浴は10〜15分まで:長く入るほど体温が上がり、のぼせます
  • かけ湯を足元から:心臓から遠い場所から順に、体を慣らしてから入ります
  • 立ち上がるときはゆっくり:手すりや浴槽のふちに手をかけて、一度座ってから立つ
  • 飲酒後すぐに入らない:どうしても入るなら、飲む前に済ませておく

家族がいる人がやっておくべきこと

対策と同じくらい重要なのが、異変に早く気づける状態にしておくことです。

  • 入る前に「風呂に入る」と一声かける
  • 長いと感じたら声をかけてもらうよう頼んでおく
  • 浴室の鍵をかけない(外から開けられない状態を作らない)
  • ひとり暮らしなら、入浴前に水分を取り、湯温を下げ、時間を短くする

実際、助かるかどうかは発見までの時間で決まります。声かけひとつが、いちばん安上がりで確実な対策です。

気温が下がり始める11月から意識する

事故が増えるのは12月〜2月ですが、体がまだ寒さに慣れていない11月にも起きます。「今年はまだそこまで寒くない」と思っている時期がむしろ危険です。

脱衣所のヒーターは、11月の初めに出しておく。これだけ決めておけば、毎年迷わずに済みます。

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大がかりな工事は必要ありません。人感センサー付きの小型ヒーターを脱衣所に1台置くだけで、温度差はかなり縮まります。狭い場所で使うので、転倒時に電源が切れる機能があるものを選んでください。

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まとめ

ヒートショックは、体力や健康状態の問題というより温度差という環境の問題です。だからこそ、脱衣所を暖める・湯温を41度以下にする・長く入らない、という3つだけでもリスクはかなり下げられます。

本記事は一般的な情報の整理です。高血圧や心疾患などで治療を受けている方は、入浴の注意点について主治医の指示を優先してください。

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