走り始めの10分がいちばんつらい|2分休むと足が軽くなる理由(デッドポイントとセカンドウィンド)

体型・健康

たまにランニングをするのですが、毎回走り始めの10分がいちばんつらいです。だんだん足が重くなってきて、「今日はもう無理かもしれない」と思うところまでいきます。

ところが、公園で2分ほど足を休ませてから走り直すと、驚くほど足が軽くなる。同じ体、同じ日なのに、明らかに別物です。最初は自分だけの変な体質かと思っていたのですが、調べてみると、これには名前がついていました。

この記事で分かること

  • 走り出しがつらいのは、体力不足ではなく体の仕組みであること
  • 少し休むと軽くなる理由
  • この性質を利用した、続けやすい走り方

「デッドポイント」と「セカンドウィンド」

運動を始めてしばらくすると訪れる、息が上がって体が重くなる苦しい時期をデッドポイントと呼びます。そしてそれを越えると急に楽になる状態をセカンドウィンドと呼びます。どちらも古くから知られている現象です。

仕組みをざっくり言うと、こうなります。走り始めた瞬間、筋肉は急に大量の酸素を必要としますが、心臓や肺がその需要に追いつくまでには時間がかかります。この「足りていない」状態が、あの重さと苦しさの正体です。数分から10分ほど経つと呼吸と血流が需要に見合うまで上がり、体が回り始めます。ここがセカンドウィンドです。

つまり走り出しがつらいのは、あなたの体力が足りないからではなく、そういう仕組みだからということになります。ここを知らずに「自分には向いていない」と結論を出してやめてしまうのは、かなりもったいない話です。

では、なぜ2分休むと軽くなるのか

ここが私の実感と一致した部分です。

いったん止まると、その間も心拍と呼吸は上がったままです。体温も上がり、血流も増えた状態が続きます。つまり休んでいる間に、「足りていなかった分」を体が取り戻しているわけです。

そして再開するとき、体はもう温まっていて、循環も準備できている。走り出しの一番きつい山を、すでに越えた状態から始めることになります。だから軽い。体力が回復したというより、準備が完了した、という表現のほうが近いと思います。

ちなみに、この2分は完全に座り込むより、歩きながら・立ったまま呼吸を整えるほうが再開が楽でした。座ると心拍が下がりすぎて、また最初からやり直しになる感覚があります。

この性質を前提にした走り方

デッドポイントがあることを前提にすると、走り方の組み立てが変わります。

  • 最初の10分は「準備運動」と割り切る。この区間でタイムやペースを気にしない。むしろ意図的に遅く走る
  • つらくなったら止まってよい。根性の問題ではないので、我慢比べにしない
  • 止まるなら1〜3分程度。長く休みすぎると体が冷めて、また最初のつらさが戻ってきます
  • 休むときは歩く。完全に止まるより再開が楽です
  • 走る前に5分歩いておくと、デッドポイントそのものが軽くなります。家から走り出さず、最初の数分は歩くだけでも違います

私は今、「最初の10分は捨てる」つもりで出るようになりました。つらさの正体が分かっていると、同じ苦しさでも受け止め方が変わります。

ただし、これとは別物の症状に注意

走り出しのつらさは自然な現象ですが、次のようなものは別に考えてください。

  • 胸の痛み・圧迫感がある
  • 休んでも息切れが治まらない、異常な動悸が続く
  • めまい・冷や汗・吐き気を伴う
  • 以前は平気だった軽い運動で、急に強い息切れが出るようになった

これらは「慣れれば治る」類のものではありません。心当たりがあれば、走り込む前に医療機関で相談してください。特に40代以降で運動を再開する場合、健康診断の結果を一度確認しておくと安心です(→健康診断の数値の見方)。

階段で息が切れるのが気になる方は階段で息切れするようになったらもご覧ください。

走るのがきつければ、歩くだけでもいい

そもそも走ることにこだわる必要はありません。デッドポイントを毎回越えるのがしんどいなら、歩く習慣に切り替えるほうが続きます。続かない運動は、効果がゼロです。

運動の始め方は運動の始め方、歩く習慣はウォーキングを習慣にするにまとめています。

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走り出しのつらさとは別に、足が重い原因が靴にあることもあります。何年も前のスニーカーで走ると、クッションがへたっていて着地の衝撃をそのまま受けます。膝や足首を痛める前に一度見ておいてください。

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まとめ

走り始めの10分がつらいのは、デッドポイントという誰にでも起きる現象です。体力の問題でも、気持ちの弱さでもありません。

そして2分休んで軽くなるのは、その間に体の準備が整うからです。つらくなったら止まっていい。止まってから、もう一度走ればいい。これを知っているだけで、ランニングはずいぶん続けやすくなります。

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